トリプル・アイ工法の特長
「連続短ソイルコラム」です。
小規模建築物の地盤補強工事として採用されていた表層地盤改良工事の課題点を解決するために、柱状地盤改良工事(ソイルコラム工法)を利用して、経済的且つ安心確実な施工方法を実現した連続短ソイルコラム工法を「トリプル・アイ工法」と言います。
また、擁壁に適用する場合、ラップ配置が必要になりますが、問題点となっていた施工性及びラップ部の品質を確保しました。
トリプル・アイ工法建築技術性能証明書
1. Ecology
環境に優しい工法です。
(従来型表層改良工事と比較)
- 建設発生残土が大幅に減らせます。
- セメント系固化材使用量を大幅に減らします。
- セメント系固化材の施工中飛散を大幅に減らします。
2. Safety & Certainty
安心、確実な施工ができます。
- 3軸回転装置の器械装置により、良質なセメントコラムを築造します。
- ソイルセメントコラムと同様な施工品質管理が可能です。
- 掘削にともなう隣接構造物への影響を少なくします。
- 地下水位に影響することなく施工が可能です。
3. Economy
経済設計を実現しました。
- 3軸専用機械により、短工期を実現しました。
- 発生残土量を抑えたことにより、残土処分費を低減しました。
施工手順・仕様
ユニークな機械装置により短工期を実現
施工方法
攪拌装置
施工規定
- 羽根切り回数(攪拌翼中央部にて算出)
粘性土:500回/m以上
砂質土:400回/m以上 - 先端処理
掘進攪拌により、先端部到達後、1D(500mm)以上の先端練り返し攪拌処理を行う。
適用範囲
コラム径(mm) | 500 |
ラップ幅(mm) | 50×2箇所 |
最大深度(m) | 3.5 |
適用地盤 | 砂質土地盤・粘性土地盤・ ローム地盤 pH>4 |
配合仕様(小規模建築物に施工を行なう場合)
設計基準強度:600kN/m2(砂質土層)
(Fc):400kN/m2(粘性土層・ローム地盤)
固化材標準配合量:250kg/m3
※水セメント比は、80%を標準とし、試掘時に採取した土の土質、含水比状態を確認した上で設定する。
施工機械・施工管理
良質な混合攪拌と施工管理ができます
施工機械
3本のロッドを同時に回転させる3軸のロッド機械を開発しました。施工効率が大幅に向上して短工期を実現。
また3本のロッドを連結させる連結板により、共回り現象を防止し、良質な改良体を築造できる混合処理工法が可能です。
施工可能コラム径 | 500φ |
最大深度(m) | 3.5 |
重量(N) | 108500 |
全高(mm) | 5076 |
機種 | S-10A改 日立 |
施工管理
- コラム施工直前に、特殊な採取器により未固化状態のソイルセメントを採取。
- ソイルセメントの混合状態の確認。
- モールド供試体を作製し、強度を確認。
- 採取箇所数は、50群体につき1カ所。
- 採取深度は-1.0mとする。
施工グラフ例
施工事例
当社が長い年月培ってきた柱状改良のノウハウを結集し、専用の3軸マシンを開発しました。
これにより、短工期・低騒音・低振動で且つ、掘削による隣地構造物に影響を与える心配が少なくなります。
また、地下水位の影響を受けることなく安定した施工を可能にし、固化材散布による粉体飛散防止・施工管理記録にて管理するなど今まで課題となっていた点を解決するとともに、残土を減らしたり、セメント系固化材を低減するなど、経済面・環境面に優れた工法を実現しました。
設計事例
通常の表層改良との比較
設計は、(財)日本建築センター建築物のための改良地盤の設計及び品質管理指針に従って行っています。
従来型表層改良
トリプル・アイ工法
許容鉛直支持力等計算例
トリプル・アイ工法支持力表(一群コラム当たり)
中間N値=1 施工長 1.5/2.0/2.5m(空堀0.5m) 水位:2.5m以深
中間N値=2 施工長 1.5/2.0/2.5m(空堀0.5m) 水位:2.5m以深
トリプル・アイ工法模式図
コア強度のヒストグラム(砂質土)
コア強度のヒストグラム(粘性土)